プレゼント

チルチルミチルの青い鳥、それは本当の奇跡の証。

それはまるでウルトラマンのように。

 私は小さな頃、特撮の好きなガキんちょでした。母も弟たちも好きでした。最近はまったく観ていませんが、観ればきっと好きであろうことは、想像にかたく、ありません。

 昨日、またコースターの止まった遊園地で、そんな頃、特撮ショーを観たことがあります。ステージに連れさらわれて、父母が心配し、舞台の上の娘に驚愕したという。それぐらい、私は特撮が、心底大好きな稀代のヒロインです。

 私の人生って、あんまりロマンチックすぎて、ため息が出ます。セクシーとは程遠い私なのにね。あたかも特撮のヒロインのように。ファスナー着いてそう。特撮ものの着ぐるみのように。

 サンタなんて信じてなかったけれど、クリスマスのプレゼントが大好きだったり。その鮮やかさに、母はまるで特撮もののヒーローのよう。たいせつな、私の本当のヒーローは、あなたであり、あなたが愛している、あの大きな背の高さのヒーローにご相違ございません。

 桜の季節、時を隔て、私が描くこれからの道は、あの日々通った、悲しい日々ではございません。出る杭は叩かれる、が口癖だった、少女時代を、振り返り、以降は、あんまり出ないように、と思いながら、ついはみ出してしまう、正義感の強さがあたしらしさです。

 あたかも、ウルトラマンのそれのように。仮面ライダーのそれのように。ミスチルの「ファスナー」ではございませんが、それにしたって誰もが、特撮もののヒーローを、探し求めています、ああ、故郷の河辺を渡り、たどり着いてから、何年も経ちましたが。

 ゴジラが来たよう、とケラケラ笑った、去年の年末を思い出します。弟のメガネは、マンじゃなく、セブンのほうだな、と、母が誕生日にくれた、ウルトラマンオリジナルを見ながら思いました。今日はなんだか、守られているよい日でした。惜しみない敬意と、愛をこめてファスナーを。